人を惑わせる三毒

By | 2016年8月27日

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蜜とは人間の欲望を満たしてくれるさまざまな快楽のこと。竜とは人間が落ちてくるのを待っている人の心が作り出したもの。いわば人間が抱く醜い思念や欲望をそのまま投影したものなのです。赤い竜が「怒り」黒い竜が「欲望」青い竜が「愚痴」。この三つを仏教では「三毒」といいます。三匹の竜とは三毒のことであり、お釈迦様いわく、それこそが私たちの人生をダメにする要素と伝えています。怒り・欲望・愚痴の三毒は百八つあるといわれる煩悩のうちでも、ことに人間を苦しめる元凶であり、人間の心に絡みついて離れない毒素とも言っています。確かに人間はこの三毒の日々を送っているような生き物です。無論、この三毒は人間が生存していく為のエネルギーでもあるので、一概に否定するわけも出来ません。しかし、それは同時に人間を絶えず苦しめ人生を台無しにしてしまいかねない猛毒でもあります。つまり、大事なのは出来るだけ三毒を消すことに努力し、それらを自らコントロールして抑制することにより、それが美しい心や思考、その場限りの不足や不満からくる欲望でなく、綺麗な願望や未来を描けるようになるという事なのです。人間のエネルギーといわれても、ピンとこない人もいますが、現実に私たちの意志が脳のどこかに存在し、それが科学的作用を起こして、物質である肉体を動かしているのは疑うことのない事実です。つまり「私は弱い人間だ」など考えたりはしないことです。弱さを強さに転換することで、脳と心に指令を発し、エネルギーをパワーに変換することができるのです。つまり、自分の中の弱いエネルギーが強いエネルギーになるまで待つ。どんなに待ってもエネルギーがパワーに変換されないならば、そもそもやろうとすること自体が間違っているという事に気付くからなのです。