ありのままの自分を見つめる

By | 2017年7月11日

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子供の時に、早まった事をしそうになると、親はそういう事をするとどうなるか必死に忠告してくれました。子供に同じ過ちを繰り返させないように口酸っぱくして注意してくれるはずです。しかし親にしても、若い頃や幼少期を振り返れば後悔するような事が多いからこそ注意してくれるのです。もし私たち自身が将来を見通す事が出来るならば、状況に適した正しい行動をとるように人生を計画することができ、何も教えられる事はなかったでしょう。しかし反面、若い頃や幼少期に失敗や苦労を経験した為に、将来を見通す事ができなくとも、人間として成長し、後の人生を強く生きてゆく事が出来るとも言えます。たくさんの理由をつけて「だから出来ない」というのではなく「こうすればできる」という過去の失敗や苦労から判断できるのです。つまり自分自身を客観的に見る素直さを持ち、過去の失敗や苦労から学ぼうとする謙虚な心を持って一生懸命努力し未来を生きる事ができるとも言えるのです。しかし私たち人間は、大人に成る過程で素直な心を忘れてしまうこともあります。自分の内に原因はなく、原因は全て自分の外にある、そう頑固に考えてしまうことさえあるのです。幼少の頃には誰もが持っていた素直さを忘れ去ってしまった結果、自分が動かなかった不幸の原因を、自分ではなく他人や環境のせいに責任転嫁することさえあるかもしれません。ですので私たちは謙虚な素直な気持ちで学び、未来に向かい一歩一歩少しずつ進んでいけばいいのです。素直な心とは私利私欲にとらわれる事のない心のこと。誰にでも欲があり、欲を満たすことで快感を得て生き続けるものだとも思います。問題なのは、その「とらわれる」ことであり、一つのものにとらわれてしまい、他のものが見えなくなってしまうことで、人間として大切なものを失ってしまうことがあるのです。

畑古秀明